「リエナクト」という単語をご存知でしょうか?
隊員のワタです。
正式な意味とは多少ずれますが、サバゲー、ミリタリーの世界では「歴史再現イベント」のことを指します。
通常のサバイバルゲームは、レギュレーション(規定ルール、装備)に従って、エアガンを撃ち合い勝敗を競います。
しかし、サバゲーには上記とはチョット違った遊び方があります。「リエナクト」というのがそれです。
要は「当時の装備でサバゲーをやってみて、雰囲気を味わう」というものです。
本日は11月22日に開催された「ボスニア199X」に関する体験をレポートします。
参加するにあたって
まず、「リエナクト」に参加するには、このイベントに興味があるか、いつ開催されるのかという確認が必要です。
興味が全く無ければ、「リエナクト」は全く面白くありません。
私はボスニア紛争に興味があったので、上記はクリアしていました。
また、イベントに関する情報ですが、運が良いことに、「ボスニア199X」は数回にわたってビクトリーショーに紹介ブースが開かれており、主催者へ情報を直接確認することができました。
装備も他のリエナクトイベントに比べると、ハードルがやや低いというメリットがありました。
箇条書きにまとめると以下の通りです。
- イベントに対する興味がある。
- 主催者に直接確認できる。
- 運営のサイトがある。
- 装備例の説明がある。
- 詳細なレギュレーションがまとめられている。
- イベントが関東で開催される。
- 開催するフィールドが最寄り駅からの送迎に対応している。
- イベントの開催日が休日である。
- 装備が市販品、店舗販売品で比較的安価で、最悪私服でも参加できる。
- マルイ製のエアガンでも参加できる。
トモ補足:興味なけりゃ、まったくオモシロくないって笑。
リエナクト参加に必要なものは?
当然再現するには、装備が必要です。
装備は店頭で買えるものもあれば、e-bay等、海外に注文しないと購入できないものもあります。
これらはリエナクトのために購入した装備です。
トモ補足:なんだかよく分かんないシロモノだな…。
ボスニア199X参加のために実際準備したこと
◆参加希望を出す。
ビクトリーショーで、主催者に直接、参加(セルビア勢力)の意志を伝えたのは10月でした。メールでの参加申し込みも行っていました。
◆装備購入費用合計:8万3千円
- 電動ガン:4万3千円
- ガスガン:1万3千円
- マガジン:1万円
- 迷彩服:3千円
- アクセサリ:5千円
- 靴:9千円
以下は各項目の内訳です。
◆電動ガン:4万3千円
まずはエアガンですが、ボスニア紛争では旧ユーゴスラビアの装備がメインで使用されていました。
旧ユーゴスラビアの歩兵用小火器はM70AB2です。
AK47に似ていますが、外見が全く別物です。
これに関しては海外メーカーLCTが販売しており、かなり高価(4万円超)ですが、購入しました。
◆ガスガン:1万3千円
サブウェポンの拳銃ですが、既に所有しているマカロフPMが使えるかと思ってました。
運営に確認したところ使用NGとのことだったので、KSCのトカレフを新古品で購入(1万3千円程度)しました。
◆マガジン:1万円
意外と馬鹿にならないのが、予備マガジンです。
これはレギュレーションで、「最大150発、2マガジンまで」と決まっていたので問題ありませんでした。
◆迷彩服を購入する(選択肢)
以外に苦労したのが、被服です。
対象になるのが以下の5種類
- 90年代の私服(チェックシャツ、ブルージーンズ等)
- ユーゴスラビア軍迷彩服。
- その他参加国軍正規迷彩服
- 東ドイツ軍迷彩服
- 米軍放出ウッドランド(1980年代)
◆迷彩服を購入する:3千円
ビクトリーショーでイベント主催者が販売していましたが、個人で購入することにしました。
当初、米軍放出のウッドランドを購入しようとしましたが、これがなかなか見つかりません。
次に東ドイツ軍迷彩ですが、これも現在流通はほとんどありません。
西側諸国の迷彩服は国連軍になりますので、今回は対象外です。
ユーゴスラビア軍迷彩服は、ビクトリーショーで上着のみを格安(900円)で手に入れることができました。
ギリシア軍迷彩も使用可能でしたが、流通が少なく、イベント開催直前に上着だけ、中田商店で販売されていました。
上はユーゴ迷彩、下はGUのブルージーンズで決定です。
◆アクセサリの購入:5千円
被服につける小物はビクトリーショーで以下を直接購入しました。
- 迷彩服上からつけるベルト(実物:豚革)
- セルビア勢力のワッペン(実物)
- 略帽(実際には使えませんでした。)
◆靴の購入:9千円
靴は、運営推奨のミドリ安全のV262Qを通販で購入することにしました。
開催から当日まで
装備も準備し、あとは開催日を待つのみとなりました。
2日前に開催者から連絡が入り、参加意志の最終確認と、 当日送迎の有無、弁当の予約、それらを含めた参加費用と 集合時間を打ち合わせました。
当日集合場所に集まり、送迎で特殊作戦群区向かいました。
JR佐貫駅から自動車の送迎で、約50分ほどかかります。
※下総神崎からの場合、自動車の時間が短縮されますが、都心から電車だと1時間半以上かかります。
特殊作戦群区は、最寄り駅からの送迎があるため、アクセスに特に問題はありません。
また、設備も充実しておりかなりトイレが綺麗なのもポイントが高いです。
ただし、近くにコンビに等のお店がないので、買い物は最寄り駅か、 送迎中に必ず購入するようにしましょう。
いざ!当日!
今回のイベントでは、自分が参加したい勢力を事前に申請しているので、チーム分けは既にされています。
判別用にマーカーではなく、色別の紐を受け取り、上半身に結わえつけます。
送迎で一緒になった皆様と会話しながら、ゲームの開始を待ちました。
実際のゲームは?
当日のゲームですが、通常の貸切、定例会とは違い昼休憩を挟んで30分~1時間のゲームを3回行いました。
各勢力は以下にチーム分けされました。
- セルビア勢力(赤)
- クロアチア勢力(青)
- ボスニア勢力(緑)
- 国連軍(無し)
※国連軍は積極的に戦闘には参加できない。
ゲームはフラッグ戦で一日のゲーム終了後、ポイントの多寡で勝敗が決まりますが、以下の縛りがあります。
◆フィールドについて
- 各勢力の本拠地(HQ)は占領できない。
- 国連軍との交戦は基本NG
- フィールドには本拠地以外に拠点があり、 拠点の国旗を変更することで味方の拠点にできる。
拠点の利点は後述。
◆ポイントについて。
- フィールド内に弾、物資が隠されており、各勢力の本拠地に持ち帰ることができる。 弾は本拠地でエアガンに給弾可能。
- 物資は本拠地に持ち帰ればポイントになるが、各勢力(国連軍含む)との交渉にも使用可能。
◆ヒットについて
- 音がするピストルも使用可能。撃たれた側は空気を読むこと。
- ヒット(死亡判定)の場合は白布を掲げて本拠地に戻る。一定時間後、再交戦が可能。
- 被弾箇所によっては即死扱いにならず、負傷扱いになる。負傷の場合は味方に味方拠点に運んでもらえば回復したとみなし、戦場に復帰できる。
- 負傷者は敵勢力も搬送でき、捕虜にできる。捕虜同士、物資との交換も可能。
◆勢力について
- 国連軍は拠点の制圧ができない。
- 勢力間では当事者同士の交渉により停戦、同盟が可能。
- 交渉の仲介を国連軍に要請できる。(国連軍には拒否権がある。)
ゲームスタート!
ゲームの展開ですが、自分の所属するセルビア勢力の人数が 他勢力の倍以上もあったせいか終始有利にゲームを進め、 ゲームに勝つことができました。
・・・が、 このリエナクトの怖いところは、当時のボスニア紛争と同様、国連を交えて各勢力が争っている点と、 国連軍のチェックによるポイントの減点があること。
特に国連軍の減点チェックはゲーム終了まで教えられておらず、イケイケでいっていたセルビア勢力は減点がとんでもないことに・・・。
逆におとなしくしていたクロアチア勢力が順調にポイントを重ね、わずか10ポイント差で2位につけ、実際のボスニア紛争と 同じ展開になっていました。
セルビア :190 クロアチア:180 ゲーム内でも、捕虜の交渉や国連軍の巡回、各勢力の停戦、同盟の交渉等があり、雰囲気を楽しむことができました。
リエナクト参加の最大のメリットって?
最後に「リエナクト」における最大のメリットですが、
「同じ分野に興味を持つ同好の士と好きな時間を共有できる」
ということが最大のメリットではないでしょうか。
当日はフリーマーケットが行われ、出展されている商品や装備の薀蓄、色々な話を伺うことができました。
来年も行われる予定とのことで、もし興味をもたれたら、ぜひ参加されてみてはいかがでしょうか?
運営、主催者様、当日の参加された皆様本当にお疲れ様でした。
楽しい時間をすごすことができました!!多謝!!
おまけ…
運営が気合入っている証拠
と、MG42・・・。
銃はエアガン、三脚は本物でエアガンと連動するように調整されているんだなこれが・・・。
良いもん触らせてもらいました。